2023年夏、自分をにこにこにするブレンドティーと称して「かばおのティー」を発表しました。
今回、これまでの文具や雑貨的なプロダクトとは一線を画す食品へのチャレンジでした。
そんな「かばおのティー」ができるまでをご紹介します。
「かばおのティー」はティーバック加工屋さんがつくっています
ティーバック加工屋さんって?
今回、「かばおのティー」の製造をお願いしたのは株式会社播磨屋茶舗(兵庫県姫路市)。
昭和23年(1948年)に日本茶専門店として姫路で創業した、白鷺城の名で有名や姫路城下にある城前店と、2023年9月よりリニューアルオープンした本社を姫路市に持つ地元老舗企業です。
茶葉をティーバッグに加工し、大手スーパーなどへのティーバッグ商品提供が主なお仕事。
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2021年9月には後継者の赤松さんが自社ブランド「t to(ティートゥ)」を立上げました。
「かんたん、おいしい。しかもヘルシー」がコンセプトの「t to」は、そのお手頃な価格設定(これは同社の強み)とデザイン性の高さ(デザイナーとの協業は新たな挑戦)で若い世代がお茶に興味を持つ入口となっています。
実は「t to」は、「テキトーフォーミー」のデビューとほぼ同じ、いわゆる同期なのです(笑)
そんなご縁もあって「いつか一緒にものを作りたいですね」という話をさせてもらっていました。
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なんでお茶をつくる?どんなお茶をつくる?
「テキトーフォーミー」でお茶を作りたい!そんな2年越しの想いから、2023年8月にリリースが叶った「かばおのティー」。
そもそもなんでお茶を作りたかったかと言うと、ノートなどのモノ以外で、日常生活の中に「テキトーフォーミー」や「かばお」を感じてもらえる商品が欲しかったからです。そして、ギフトとして「テキトーフォーミー」や「かばお」を人に贈ることができるような商品が欲しかったからです。
そんな時に「お茶」しかも「ティーバッグ」という手軽さが「テキトーフォーミー」のコンセプトにマッチしたのです。
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手に取ってくださった方はご存じかとは思いますが、いつでも「かばお」を近くに感じてほしいので「かばおのティー」のティーバッグのタグには「かばお」がいます。
赤松さんに提案されるまで、こんなこだわりをティーバッグで実現できるとは思っていませんでした。
コップからティーバッグの紐が垂れる先に「かばお」がいる。
なんてかばいい!なんてほっこり。
「テキトーフォーミー」なティータイムにぴったりです。
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実はお茶の中身のブレンドも赤松さんにお願いしています。
私が希望した条件は、朝でも昼でも寝る前でも、いつでも飲んでほしいから「ノンカフェイン」であること。
そこで提案してくださったのが「ルイボス×ジンジャー」というブレンドでした。
ほっこり心も身体も温めてくれる「かばおのティー」。
ルイボスって、しっかりお茶が出てコップ2杯はティーバッグ一つで余裕なんです。
ごくごくいつでも飲めるけど、ホット専用。
ティーバッグで準備も片付けもラクチン。
適度に縛りがあったりなかったり。
無理しないティータイム。
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なんか、テキトーフォーミーらしいね
「テキトーフォーミー」が世の中に提供したい価値を、ちゃんと理解くださっているのが嬉しかったです。
いざ、ティーバッグ加工の現場へ
製造業の中で一口に加工業といっても、扱う素材や完成品によって当然ながら全く違う世界です。
リリースから半年経ってしまったのですが、この度、やっと加工現場にお邪魔することができました!
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安定の突撃だね
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2023年9月に移転新設された本社工場は、お茶の香りに満ちたきれいな空間でした。
加工場内を案内してもらっていると、一つの機械に「かばお」さんの姿が。
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ただの見学ではなく「どうせなら『かばおのティー』が加工されている瞬間を見たい!」という私のわがままに応えてくださいました。
最低ロットで作っていただいているのにも関わらずの、とんでもないわがままでございます。
ありがとうございます。
このロール状に巻かれているのがティーバッグの本体です。
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これが加工機を通ることでどうにかこうにかなり……。
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おなじみのテトラ型のティーバッグが出てきます。
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「かばおのステッカー」の記事でも話題にしましたが、加工機械を使った加工というのは、機械のセッティングが時間的にも技術的にも9割です。
ティーバッグ加工も同様で、機械のセッティングに1時間、流し始めたら20分。
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どうしても製造されている瞬間に目がいきがちですが、ここで私たち発注者や消費者は、セッティングの存在をきちんと把握し、理解していきたいものです。
「すぐできるでしょ」「簡単でしょ」そんな言葉は、ちゃんと現場を知ろうという意思がある人や会社からは出てこないはずですよね。
色んな工場へお邪魔するたびに、再確認することです。
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現場には、必ず強みがある
なかなかなオーダーメイドの「かばおのティー」。
この価格で提供できるのは、そんなに簡単なことではありません。
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これはティーバッグが出てきてベルトコンベアの流れた先の写真です。
実はこの写真からも、播磨屋茶舗の“強み”を垣間見ることができるのです。
本来はY字の銀色の金属部分までが、装置のデフォルトです。
同社では、より効率よく加工したティーバッグをパック詰めできるように、独自に透明部分を継ぎ足しています。
播磨屋茶舗のティーバッグ加工はその製造コストを比較的安価に抑えることが可能となっているそうですが、その理由は自社内で加工機械のメンテナンスまで行えること。
機械メーカーや修理業者に頼ることなく修繕できるため、その分コストが浮き、最終商品の価格設定にも貢献できているのです。
こういった改善・試行錯誤を普段から社内で行われていることが生産効率の向上となり、結果私たち発注者・消費者のプラスに繋がっているのです。
そこを“強み”と捉えて、日常にお茶を楽しんでほしいというビジョン、お茶を楽しむ入り口を広げるというミッションを「t to」というブランドで体現されているのも素敵です。
気付かないけれど、適当であること
播磨屋茶舗が加工するティーバッグも様々なタイプがありますが、「かばおのティー」で採用したのはテトラ型メッシュ素材のものでした。
「この資材を製造してくれている会社もいくつかあるのですが、これがベストなんです」
そう赤松さんはメッシュに紐がくっついている部分を詳しく見せてくれました。
曰く、接着強度が強すぎでも弱すぎでもない“ベスト”なのだとか。
強すぎてもメッシュを破ってしまうし、弱すぎても取れてしまったり。
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普段私たちが何気なく使っていて「これ使いにくいな……」と思う製品、ありますよね。
「使いやすいな」と思うのはその何割も少ないかもしれません。
意識しないレベルで、本当に何気なく使えているから気づいていないけれども、それは実は「使いやすい」んですね。
ティーバッグにもそんな本当に何気ない「使いやすさ」が潜んでいて、播磨屋茶舗ではそれを大切にされている。
資材の選び方でそれを感じることができました。
大々的にはわからないこだわりだったり、なんとなく気持ちの良い使い心地だったり……テキトーフォーミーのプロダクトポリシーにも通ずるものがあります。
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「ナチュラルにベスト」だね
そんな「いい感じ」を製造現場やお店から感じる播磨屋茶舗製の「かばおのティー」。
皆さまのテキトーフォーミーな時間のお供に置いていただけると嬉しいです。
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こぼればなし
工場見学好きのわたくしですが、実は今回初めての食品工場への潜入でした。小学校の給食時間以来の装備です(笑)
各現場の“スタンダード”への理解は、発注者や消費者に必要なリテラシーであり、作り手へのリスペクトであり、それがかばおさんの言う「みんなにこにこ」な世界に繋がっていくのではないでしょうか。
もちろん、作り手からの発信も大切です。